ワーキングホリデーとは

ワーキングホリデー

ワーキングホリデーとは

日本が協定を結んでいる国・地域で、働きながら一定期間の休暇を過ごすことができる制度です。
現地でアルバイトしながら滞在することで、滞在中の経済的負担を軽減でき、異文化を体験することで国際的な感覚を身につけることができます。
2022年時点で日本は26の国・地域との間でワーキングホリデーの取り決めを結んでいます。

ワーキングホリデーは誰でも行ける?

ワーキングホリデーには年齢制限があり、18~30歳までが対象となります。オーストラリア、カナダ、韓国では18~25歳と定められていますが、政府当局が認めた場合は30歳以下まで申請可能です。
ワーキングホリデービザを取得するには、すべての協力国で31歳までにビザを申請しなくてはなりません。31歳になると申請できなくなるので注意してください。
申請書類に不備があった場合、再度申請を求められるため、できるだけ余裕をもって申請することが大切です。
ビザ発給までに最短で申請翌日ですが、申請から数日、数週間要する場合もあります。ワーキングホリデービザが発給された場合、入国の期限内にきちんと入国できていれば、入国時に31歳となっていても問題ありません。
中には申請時30歳でビザ発給までに31歳になっても入国できるので、ワーキングホリデー開始の年齢が32歳というケースもあります。

ワーキングホリデーに年齢制限がある理由

ワーキングホリデーは18~30歳という年齢制限が設けられていますが、2つの理由があります。

海外では18歳から成人とする国が多い

日本でも2022年4月1日から成年年齢が18歳に変わりましたが、アメリカやカナダ、オーストラリア、ドイツ、フランス、中国なども18歳で成人となります。
協定を結んでいる多くの国が18歳を成人としているため、年齢制限を18歳からと定めているのです。

ワーキングホリデーの目的が青少年の国際交流のため

青少年をいくつまでと考えるかは国によって異なりますが、一般的には30歳を受け入れる青年の上限に定めていると考えられます。

年齢以外のワーキングホリデーの条件について

年齢外の条件として、日本国民かつ健康であることが条件です。その他にもワーキングホリデーを利用するための条件があります。

渡航目的が休暇である

ワーキングホリデーの本来の目的が、多くの国で休暇を過ごすことを定めているのが理由です。ワーキングホリデーが就労できるのは、休暇中に渡航先の国の人々と交流して、滞在中に資金が必要になると想定しているためです。そして、働くにはある程度の語学力が必要なので、語学学校に通うこともよいと定められています。
そのため、仕事や勉強を主とすることは、制度の趣旨に反するため利用できません。ワーキングホリデーを利用するには渡航先の国で一定期間休暇を過ごすという意図が重要なのです。
このことから、ワーキングホリデーを利用する場合、往復航空券を事前に購入しなければなりません。ビザの期間中、渡航先の国から退去する意思があることを証明しなければなりません。

被扶養者を同伴しない

扶養家族(親や子ども、兄弟など)と同行すると、家族を保護しなければならない義務が発生します。
この義務が発生してしまうと、青少年の国際交流を目的にしたワーキングホリデーの趣旨に反することになるため、ビザが発給されません。
夫婦一緒の場合は可能です。その場合は夫婦別々で申請する必要があります。

ある程度の資金がある

滞在当初の期間、生計を維持するため資金が求められます。オーストラリアだと5,000豪ドル以上、ニュージーランドだと4,300NZドル以上というようにある程度預金があることを条件としています。
申請する国によって必要な資金が異なるので注意しましょう。

渡航先の国にワーキングホリデーに申請するのが初めてである

ワーキングホリデーでは同じ国に2回行くことはできません。過去にワーキングホリデーのビザを発給したことがある場合、再度ビザを発給してもらうことはできないので注意してください。
ワーキングホリデーを使って目的の国へ行くのは1回限りです。

ワーキングホリデーへ行ける国

2022年時点でワーキングホリデーに行ける国は以下の通りです。

オーストラリア

2021年12月以降、新型コロナウイルスワクチンを接種していればビザの申請、入国できます。
広大な大地と近代都市、世界遺産が調和する協定当初から人気No.1の国です。

ニュージーランド

2022年3月からコロナ禍で制限されていたワーキングホリデービザの申請が再開されました。
治安がよく、人々もフレンドリーです。大自然の中をゆったりとした時間を過ごせるでしょう。

イギリス

1500人までの人数制限があり、年2回の抽選です。
就労・就学に制限がなく2年間滞在ができます。伝統ある歴史と近代的な文化が魅力であるイギリスは人気が高く倍率も高いです。

アイルランド

800人までの人数制限があり、申請期間も年2回に限定されています。
フルタイムの就学や、週39時間までならフルタイムの就労が可能。パブやアイリッシュミュージックが楽しめる緑豊かな島国です。
隣国にイギリスがあり、気軽に旅行できます。

カナダ

6500人までの制限があり、抽選式となっています。
2021年9月よりカナダ指定の新型コロナウイルスワクチン接種が完了している場合、ビザ申請時と入国時のジョブオファー(仕事の内定証明書)が不要になりました。
最長6カ月の就学が可能です。多国籍、多民族、多言語が混ざりあった住みやすい国として人気があります。大自然も魅力の一つ。
基本的に英語が公用語ですが、ケベック州のみフランス語が公用語です。

アイスランド

30人までの制限があり、申請時の年齢も18~26歳までとなっています。
通称「火と氷の島」といわれる、活火山と氷河のどちらも持つ自然豊かな国です。オーロラが各所でみられるとでも知られています。

アルゼンチン

200人までの制限があります。
文化や街並みの雰囲気もヨーロッパに近い南アメリカ初の協定国です。

エストニア

2020年3月からワーキングホリデーを開始しました。
バルト海とフィンランド湾に接する1500以上からの島々からなる北欧の国です。国土の大半は湖沼や湿地の多い平野で比較的穏やかな気候です。
旧ソビエト連邦の一部で、当時の城、教会、要塞などが点在します。

オーストリア

200人までの制限があります。
音楽や芸術など宮廷文化が融合した国で、ウィーンが有名です。

オランダ

200人までの制限があり、毎年4月1日から先着順となっています。
2020年からワーキングホリデーを開始しました。風車やチューリップが有名です。
公用語はオランダ語ですが、英語も問題なく通じます。

スウェーデン

北欧雑貨や北欧インテリア、福祉大国として知られ、北欧の中で最大の国です。
言語はスウェーデン語ですが、英語も問題なく通じます。
自然豊かでのんびりとした、とても美しい国です。

スペイン

500人までの制限があります。
陽気で明るいラテンの国です。観光やグルメ、サッカーなど楽しめます。

スロバキア

400人までの制限があり、毎年4月1日から先着順となっています。
美しい山脈を有する東欧の小さな国です。日本と同じくはっきりとした四季があり、夏は暑く、冬は寒い気候です。
スロバキアの公用語はスロバキア語で、近年は英語も通じるようになっています。

チェコ

400人までの制限があります。
ヨーロッパの中心に位置する内陸国で、ドイツやオーストラリア、ポーランド、スロバキアに囲まれています。
チェコの首都プラハは絵本の様な美しいヨーロッパの街並みがそのまま残っていることでも有名です。
チェコにワーキングホリデーをする場合、英語だけではなくチェコ語の習得が必須となるでしょう。

チリ

200人までの制限があります。滞在期間の最長は2年間です。
チリは南米大陸のアンデス山脈と太平洋に挟まれた世界一細長い国。赤道近くから南極まで南北に細長い国のため、都市によって自然環境の変化が著しいことで有名です。
チリで有名な観光地といえばモアイ像のイースター島でしょう。

デンマーク

スカンジナビア半島、北欧諸国で南に位置するデンマークは、近年デザインの国として北欧家具や北欧雑貨が人気を集めています。
国王制なので日本の天皇家と交流があり、親日国家ともいえます。童話アンデルセンとレゴ発祥地としても有名です。

ドイツ

中世の趣を残す古い町並みと最先端の現代アートが混ざりあった歴史と文化に彩られた国です。
近隣国へのアクセスも良好で、旅行好きにもおすすめです。

ノルウェー

森と山の国と呼ばれるほど、自然豊かな国です。フィヨルドや数々の渓谷は多くの人々を魅了しています。
男女平等が進んでいる国としても知られ、女性の参政権が認められたのが1913年と早く、世界でも先駆け的な存在です。
国民一人当たりのGDP(国内総生産)も世界2位と高く、住みやすい国といえるでしょう。

ハンガリー

200人までの制限があります。
世界有数の温泉大国で多くの観光客が訪れる国です。日本と同じように四季があり、緯度が高いため、冬は冷え込みますが地中海の影響もうけるので湿度は高めです。
首都であるブタペストは世界で最も美しい街の一つとして有名。
公用語はハンガリー語で、ドイツ語が通じるところが多いです。

フランス

1500人までの制限があります。新型コロナウイルス感染拡大の影響で停止されていましたが、2022年11月より申請受付を再開しました。
歴史的建物が多数あり、芸術や食に興味のある方におすすめです。
ただしビザ取得の条件がかなり厳しく、英語かフランス語での動機作文を提出させるルールがあり、十分な対策を取らなければなりません。

ポーランド

500人までの制限があります。
ヨーロッパの中でも低いため暮らしやすいでしょう。かわいらしい街並みも特徴です。

ポルトガル

歴史ある建物が多い国です。物価が安く、ポルトガル料理は日本人にもあうので住みやすいでしょう。

リトアニア

100人までの制限があります。
エストニア・ラトビアとあわせたバルト3国の一つです。中世ヨーロッパの街並みが魅力です。

韓国

10,000人までの制限があります。
日本のお隣である韓国も協定国です。グルメや美容を堪能できるでしょう。

台湾

10,000人までの制限があります。
食事もおいしく、物価が安いので住みやすい国です。街並みはノスタルジックで人々も親日家が多いので親しみやすいのも魅力といえます。

香港

1,500人までの制限があります。
アジアの中心として成長した国際都市。グルメにショッピング、ディズニーランドが楽しめます。